日本は少子高齢化社会を迎えており、30年後には日本の人口は一億人を割ると予測されています。

人口が減ると労働人口も減少します。

2065年頃には労働人口は4,000万人弱となり、現在より40%以上減少すると予想されています。

そのため日本の生産力は、今後さらに下降して行くことでしょう。

労働力減少への対策としてもっとも有効なのは、生産性をあげることです。

労働人口が減っても、1人あたりの生産性が向上すれば、その損失の補填は見込めるでしょう。

労働人口減少への対応という観点から、生産性の向上が必要です。

生産性を測るときによく使われる指標は「労働生産性」です。

労働者が1人当たり、または1時間当たりでどのぐらい「成果」を生んだか示す指標のこと。

労働生産性

企業の売り上げから、生産やサービスにかかった費用を引いた金額に、従業員への給与額などを足した「付加価値」(新たに生み出した価値)の金額として示されます。

労働生産性が高い(1人当たりの付加価値額が高い)ほど、少ない労働力で効率的に成果を生み出せると言うことになります。

一億総活躍社会実現に向けた「働き方改革」において、生産性の向上が全ての職場において急務となっています。

 

生産性向上を目標とした4つの施策

1.「投入資源を減らす」

作業工程や材料の無駄を無くし、生産を維持することができれば生産性が上がります。

 

2.「成果を増やす」

投資についてはそのまま、付加価値や物的生産を高めること。商品の値上げなどがこれに該当します。

 

3.「規模を縮小する」

採算の取れていない部門や店舗の売却・人員削減などです。投資を減らしつつ、生産の減少をなるべく抑えることで生産性を上げます。

 

4.「規模を拡大する」

投資と生産の両方を拡大していく施策で、新たな部門の開設や採用の増員、新たな技術への投資などが行われます。

 

また生産性向上を行う際に避けなければならないことを3つリストアップします。

あなたの会社の労働環境下で次のようなことが常態化していませんか?

 

1.長時間労働を課す

長時間労働を続けるとストレスや疲労が蓄積し、集中力や判断能力が低下します。従業員の作業の進みが遅くなるばかりか、ミスや事故につながることもあるでしょう。

さらに、従業員が遅くまで建物を使えば施設の光熱代もかさみます。また、時間外労働は割増賃金が発生します。

 

2.複数業務の同時進行

多くの研究者が人間の脳の活動を調べ、「マルチタスクは脳に悪すぎる上に大して効率も良くないからやめるべき」と、公に提言しているケースもあります。

 

3.経営陣が一方的な施策を発案する

会社が何を目指しているのか、そのために社員は何をすべきかなどの情報共有を行うことが、結果としてモチベーションを高め、生産性の向上に繋がります。

生産性向上のためのIT活用方法

IT的な観点からも生産性を上げていきましょう。作業の効率化やコストを減らすことで、余ったリソースを他に注ぎ込むことができます。

生産性を上げる方法は2つあって、「イノベーション」と「人材の質」です。

イノベーションに関しては、政府の成長戦略でも人工知能や介護ロボットなどが注目されています。

そうした第四次産業革命ともいうべきIT革命でイノベーションが多く生まれ、活用されることが生産性向上に効果があります。

アメリカでは1990年代の半ばから10年ぐらい生産性上昇率が高まりました。

特に「流通」「金融」「運輸」の3つの産業で、ITによるイノベーションが現実の事業に利用され、産業全体の生産性向上に大きく貢献しました。

人工知能など新しいテクノロジーを上手に利用できれば、その効果はかなり大きなものとなるでしょう。

生産性向上のもう1つの方法である人材の質に関していえば、職場の教育訓練への投資を増やすことも必要です。

また社員の労働時間の短縮や、ワークライフバランスの向上が生産性向上に寄与することでしょう。

ITを導入することで、生産性向上を実現した企業は数多くあります。

顧客管理ツールや名刺管理ツールなど生産性を上げるツールを使用し、CRM(顧客関係管理)などのサービスを導入してみてはいかがでしょうか?

 

 

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