画像認識はAIが最も得意とする領域です。
Web制作業界において最も有名なのが、Adobeが開発に取り組んでいるAIのAdobe Senseiでしょう。
Senseiのネーミングは、日本語の“先生”から採用されています。
意味合いとしてはteacher(学校の教師)よりは、master(武道の師匠)に近いのではないでしょうか。
Adobe Senseiによってできる具体例は、ディープラーニングを使った画像検索やタグ付け、顔認識を活用した加工(画像から人の眉・目・口などの位置を選択し表情を変化させる)、画像領域で建物などのラベル付け、自然言語処理(デジタル文書のテキスト認識、トピックのモデリング、センチメント分析)など、クリエイティブだけでなく、デジタル文書やマーケティングの領域にまで及んでいます。
宣伝広告に使うストックフォトを検索したり、コマーシャル動画をリフレームやタグ付けしたりすることは、とても時間のかかる作業です。
画像の整理や編集、単調で時間のかかる作業はAdobe Senseiに任せ、クリエイターはより創造的なプロセスに時間を割けるようになります。
一例を挙げてみますと、規模の大きいECサイトなどでは、大量の商品についての情報や画像が常に入れ替えられています。
Photoshopを使って、自動選択ツールやパス作成ツールで、商品の画像だけを切り抜いたり、余分な要素を削除するには多大な時間のデザイン加工作業が発生していました。
画像認識AIを利用したAdobe Senseiにより、この数年でPhotoshopの切り抜き機能が飛躍的に向上しています。
下記のような髪の毛の切り抜き作業は、以前のバージョンのPhotoshopならば数時間かかっていましたが、新しいバージョンのPhotoshop 2020ではツールのメニューから[被写体を選択]を選択するだけ、わずか数秒で仕上げることが出来るようになりました!
また風景写真から人物や不要な要素を消去するのも[コンテンツに応じた塗りつぶし]を使えばとても簡単です。
Adobe Senseiをはじめとする画像認識AIが進化すれば、かなりの部分で人間の作業はどんどん負担が少なくなっていくことでしょう。
しかし制作物の最終的な決定権は人間にあり、今のところAIにはその制作物についての優劣の判断は出来ません。
様々なツールを上手く使いこなすことが、人間とAIの共存の時代においてますます重要となります。
AIを使った業務改善の方法についてご関心をお持ちでしたら、ぜひとも当社へお気軽にご相談下さい。
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