大手IT企業のIBMや富士通など、DX(デジタルトランスフォーメーション)を進めるにあたって「デザイン思考」と言うキーワードを掲げています。
「デザイン思考(Design Thinking)」と言う言葉は、シリコンバレーのデザインファームのIDEOが広めたもので「誰も思い浮かばなかった優れた答えを導き出す」思考方法のことです。
この場合「デザイン=美しい見た目をつくること」ではなく、「デザイン=問題解決の手段」という意味となります。
「デザイン思考」の最大の効果は、イノベーションの創出であると言えます。従来の考えにとらわれない、全く新しいアイデアが生まれやすいということにあります。
「デザイン思考」は従来の手法では解決できなかった問題を解決するため、デザイナーがデザイン作業を行う際に用いる考え方や発想の手法を発展させたもので、「共感」「定義」「アイデア創出」「試作」「テスト」と言う以下の5つのプロセスに沿って展開されます。
このプロセスを繰り返し行う事で、製品やサービスそして組織をより良い方向へ導くことが可能となります。
共感:Empathize
デザイン思考は「人間中心」を原則としています。まずはじめにユーザーを深く理解し「共感」することが重要です。
このプロセスでは気づきを得ることが目的です。人々がなぜ・どのように行動するのか、アンケートやインタビューなどを通してユーザーの声を集めます。
そして、ユーザー視点で「なぜそのように回答したのか」を考え、ユーザーが本当に求めていることを探します。
定義:Define
「共感」のステップで得られたユーザーの意見や情報から、アプローチすべき問題を明確にして「定義」します。
問題の発生している状況を整理し、問題の発生にはどのような要因があるのか、ということまで細かく分析することが必要です。
そこから、目指すべき方向性・コンセプトを決めることが「定義」のプロセスとなります。
アイデア創出:Ideate
「定義」で定義された問題を解決するために、アイデアを出すのがこの「アイデア創出」のプロセスです。
アイデアの「質」はもちろんのこと「量」を意識してチーム内でブレインストーミングを行い、メンバーが思いついたなるべく多くのアイデアを出していきましょう。
試作:Prototype
「アイデア創出」でチーム内から出たアイデアを、なるべく早く・安く「試作」します。
大切なのは「とりあえず一度作ってみる」ということです。試作品を作ってゆくプロセスで、新たな問題点やアイデアが見つかることもあるでしょう。
アイデアを具現化することで、様々な発見が得られます。
テスト:Test
「試作」段階で作成した試作品を、ユーザーによる「テスト」を実施してもらうがこのプロセスです。
実際のユーザーの意見を聞くことで、「定義」の段階で設定された問題を解決するものになっているのか、きちんと機能しているのかなどを検証します。
テストを繰り返すことにより、ユーザーのニーズを正しく把握し、商品やサービスのブラッシュアップを行ってゆくことができます。
弊社においてもペルソナ/シナリオ法の活用など、「デザイン思考」はマーケティングにおいて顕著な成果を上げています。
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