今や「新商品情報の入手経路」はテレビ・雑誌などマスメディアの広告や店頭よりも、インターネット検索が多いとのデータが示されています。

従来のプッシュ型の広告手法や販売手法ではなく、お客さんに「見つけてもらう」ことを目指すプル型のマーケティングこそがDX時代において効果的となります。

デジタルマーケティング戦略を立てる場合には、顧客がWebサイトを利用する前後の行動も含めた、消費者心理に対する理解が不可欠です。

その際のコンセプトを立案するための方法として、AIDMA、AISAS、Dual AISASなどのフレームワーク(ビジネスにおいて課題解決や戦略立案に活用できる枠組みや考え方)が知られています。

 

AIDMA(アイドマ)

AIDMA(アイドマ)とは1920年代にアメリカ合衆国の販売・広告の実務書の著作者サミュエル・ローランド・ホールが提唱した、広告宣伝に対する消費行動の流れ(消費者の心理プロセス)を表した略語のことです。

消費者がある商品を知って購入に至るまでに「注意→興味→欲求→記憶→購入」の無意識下における5段階があるとされます。その5段階の頭文字を採って「AIDMAの法則」と呼ぶこともあります。

AIDMA(アイドマ)は日本において長らく活用されている購買行動モデルのひとつで、マーケティングの基礎と言えるでしょう。

 

 

1. Attention(注意):消費者が製品やサービスの存在に気づく
2. Interest(興味):消費者が製品やサービスを気になりはじめる
3. Desire(欲求):消費者が製品やサービスを欲しくなる
4. Memory(記憶):消費者が製品やサービスのことを思い出す
5. Action(行動):消費者が製品やサービスに対して購入する

 

AIDMAの図

 

AISAS(アイサス)

インターネットが普及した2004年に、そのAIDMAを発展させたフレームワークが広告代理店の電通によって提唱されたAISAS(アイサス)です。

「Desire 欲求」「Memory 記憶」に代わってeコマースにおいて特徴的なプロセスである「Search 検索」「Share 共有」が含まれてます。

消費者は、欲しい情報を能動的にインターネットの検索エンジンで探し、気に入った情報があれば Web 上で他者と共有するようになりました。

 

 

1. Attention(注意):消費者が製品やサービスの存在に気づく
2. Interest(興味):消費者が製品やサービスを気になりはじめる
3. Search(検索):消費者が製品やサービスの情報を検索する
4. Action(行動):消費者が製品やサービスに対して購入する
5. Share(共有):消費者が製品やサービスの情報を共有する

 

AISASの図

 

Dual AISAS(デュアル アイサス)

Dual AISASはインターネットの発展とともに消費者行動が変化したため、2015年にAISASをさらに深化させたフレームワークです。

情報を共有する手段としては、AISASモデルが考案された当時はブログや、ネットショップのカスタマーレビュー、クチコミサイトなどが主でした。
現在ではそれに加えて、TwitterやFacebook、Instagram、LINEなどSNSにおいての情報発信が大きな割合を持っています。

そして「Share 共有」された情報は、さらに別の人によって「Search 検索」され、その人の「Action 行動」(購入) に影響を与えて行きます。

従来型の「購入(買いたい)」が目的である「縦方向」のAISASモデルに、「拡散(広めたい)」ことを目的とした「横方向」のAISASモデルが加わった消費行動モデルとなっています。

 

 

「購入(買いたい)」が目的である「縦方向」のAISASモデル

 

1. Attention(注意):消費者が製品やサービスの存在に気づく
2. Interest(興味):消費者が製品やサービスを気になりはじめる
3. Search(検索):消費者が製品やサービスの情報を検索する
4. Action(行動):消費者が製品やサービスに対して購入する
5. Share(共有):消費者が製品やサービスの情報を共有する

 

 

「拡散(広めたい)」ことを目的とした「横方向」のAISASモデル

 

1. Active(起動):「拡散(広めたい)」から「購入(買いたい)」への変化
2. Interest(興味):消費者が製品やサービスを気になりはじめる
3. Share(共有):消費者が製品やサービスの情報を共有する
4. Accept(受容):共有された情報を他の人(第三者)が受け入れ共鳴してくれる
5. Spread(拡散):他の人(第三者)が受け入れた情報を拡散してくれる

 

Dual AISASの図

 

 

今後も時代の変化とデジタル技術の進化とともに、新しいフレームワークが次々と現れることでしょう。

既存の業務をどのようにデジタル技術を導入し変革させてゆくか、ヒューマンデジタルコンサルタンツは貴社発展のためのお手伝いをさせて頂ければと考えております。

デジタルマーケティングやDX(デジタルトランスフォーメーション)に関するお悩みなどありましたら、弊社までお気軽にご相談下さい。

 

 

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